1943年生まれ。(公財)日本動物愛護協会評議員 ヤマザキ学園大学教授
中央大学法学部を卒業、昭和58年より日本動物愛護協会にて動物愛護事業で各地を講演し、適正飼養や飼い主のモラル向上などの普及に努めている。動物愛護管理法解説から海外のペット事情までわかりやすく講義。
「ヒトと動物の関係学会」理事
「ペット法学会」評議員
「犬の飼い方カラー図鑑」(日本文芸社)監修
「動物たち」など執筆多数
ペット情報総合サイトpetpetで毎月コラムを掲載。
講師からのメッセージ
「動物愛護」と言う言葉は誰しもが知っています。特に、動物の好きな方にとっては耳に心地よい言葉として響くはずです。しかし、その本当の意味は、となると容易に正しくは理解されていません。これまでは、あくまでも個人の心のありかたの問題として考えられ、抽象的で千差万別に異なっていたからなのです。同様に、国際的にも各国間では宗教、文化、歴史などの影響により大きな違いがありました。
今、21世紀における全世界の共通課題としてキイワードとされているのは「地球環境問題」であり、その一環として「動物愛護」もまた推進の気運が高まっているところです。これを受けて、個人、国内外を越えて万人に共通して適用されるべき「動物愛護」の考え方が求められています。
平成18年10月、政府(環境省)は初めて「動物愛護」に関する基本的な指針の告示を行い、広く国民の皆様に理解を求めました。具体的には、次の3点のようになります。
1.生命の尊重〜動物の命に対して感謝と畏敬の念を抱き、動物の取り扱いに反映させる
2.適正な管理〜動物の習性・生理・生態を熟知し管理に努め、もたらす結果に留意する
3.合意の形成〜多様な中にも大同小異で総意に基づき、普遍性及び客観性を高める
動物に慈しみを施すやさしさは貴重ですが、同時に世界の動物愛護の歴史や日本の動物愛護の実情そして課題を見据えながら、感情だけでない動物の科学(習性・生理・生態)を熟知し、動物の目線に立った「動物愛護」を追求していきたいものです。
関連URL
(財)日本動物愛護協会理事 http://www.jspca.or.jp/hp2/